中国産ギョーザは虫も食わない

今日は農業関係の経営セミナーに参加してきました。
正直、あまり参考になるセミナーではなかったものの、大手食品メーカー出身で中国現地法人(工場)の総経理もされた技術者の方の品質管理の話や、中国での品質管理の話は面白かったです。
で、家に帰ってきたらニュースは中国産ギョーザから殺虫剤が検出された話題で持ちきり。
うちも、幸いにもこの商品は買った事がなかったものの、ギョーザ好きで生協でもギョーザは何度も買っていたので他人事ではありません。
今回の件は、ニュースを見る限りは、原材料の残留農薬ではなく製造工程で混入したのではないかとのことでしたが、たまたま今回のセミナーの中での雑談で話された事の中に、関係するような話がありました。
それは、講師の方が取引を検討している養鶏場を視察に行った時の話。
経営者が衛生管理が徹底していると売り込みに来ていた養鶏場を見に行ったところ、養鶏場内に外部からの虫などが入れる構造で衛生面で問題があるんではないかと感じたとの事。
そこで、虫の対策はどうするんだ?と思っていたところ、普通に鶏がいる養鶏場内に噴霧器で殺虫剤を撒きまくっていたとのこと。
まぁ、虫の対策としては間違いなく効果はあるんでしょうが、殺虫剤と言えば当然、動物(鶏)にも影響はあるわけで。。。
僕も10年以上前に北京に行った際に、肉屋で冷蔵庫にも入れられずに肉が置いて売られていてハエなどがあたりを飛びまわっている中で(ここまではアジア圏に行けば良く見られる光景)、店のおやじが肉にかかる勢いで殺虫剤をかけまくっているとても見たくなかった光景を見たことがありました。
それが、10年後に、しかも日本企業と取引しようとするような養鶏場で同じようなことがまだあるとは・・・。
そして今回のギョーザの件も、製造工場に虫がいてはいけないと考えた工場側が、それなら殺虫剤で殺してしまえ!!的な感じで使ったんだろうなぁーと。
まぁ、虫がいてはいけないと思ったところまでは偉いけど、だからって殺虫剤使っとけっていう短絡的な考え方がいかにもな感じです。
ちなみに、食品加工の分野では、HACCPと呼ばれる食品衛生管理システムの導入が進んでいます。
今回のギョーザを作っていた工場がHACCP認証を取得していたかどうかはわかりませんが、日本に輸出を考えている商品を作っている工場はHACCP認証を取得していることを安全性の根拠として売り込んでいますし、今回の事件をきっかけにさらにHACCP認証を重要視する日本の輸入元も増えると思います。
ただ、今回の講師の方によれば『HACCPは3000元』だそうです。
つまり、中国なら3000元出せば社内の管理体制がどうであれ認証は簡単に取れてしまうとのこと。中国でのHACCPの認識は、食品衛生管理が重要であり、そのためにHACCP認証を取ろうというのではなく、輸出するために取引先が必要だと言うからHACCP認証を買おうということのようです。
(ちなみに前にいた会社で聞いた話ですが、中国ではISO9001/14001も同じように金で買えるという考え方です。)

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