提携米通信2003年11月号

今年の秋は泥んこでした。
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右のスナップは、今年の我が農舎の稲刈り作業の一コマです。 田んぼがぬかるんでコンバインがトラブルを起こし、泥んこになっているところです。  今年は、夏以来今日(10月29日)まで、2,3日に1回は雨が降り、雨の降らない日が続いたのは、一番長くて1週間だけでした。  私たちの田んぼは、昔の八郎湖の湖底そのもの。海抜マイナスメートルですから、このような天気が続くと、ほとんどの田んぼは、ドロドロのぬかるみの中での稲刈り作業となります。  毎日のように「誰それの田んぼはコンバインを常に4,5人で押している。」「誰それの田んぼはコンバインがどうしても動かない。」「Aさんが今年買った、Y社の新型コンバインは、どんな悪条件の田んぼも乗り切るようだ。でも1200万円もする。」などの話題が賑やかでした。  我が農舎のコンバインは、10年以上前のモデル。価格も1桁違う100万円余りの中古コンバインが2台。・・・・・・・果たしてこれで乗り切れるか心配していました。  付近の農家より一足遅れて稲刈りを始めようとしていた矢先に、郷里の滋賀から幼友達が3人、十和田・八幡平の紅葉見物に回りたいと車で我が家に立ち寄りました。  幸いにもこの内の2人は、農業のベテラン。我が家は、ポンコツではあるが2台のコンバインがあります。紅葉見物は、一時お預けで、稲刈りの助っ人に1週間専念して貰いました。  悪天候の中で、この1週間は唯一の晴天続き。収穫作業はスイスイと片づきました。  日中は稲刈り専念。夜は酒宴で、少々くたびれましたが「持つべきは友」を実感。・・・・・帰宅が大幅に遅れた各友人宅では「亭主留守でますます平和。」との後日談。一挙両得万々歳。


有機栽培(パート U)
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有機と冷害取材のNHKーTV黒瀬農舎田んぼ(2003・10・14)

9月号で「冷害と有機栽培」のことをお伝えしたら、有機についての質問がありました。
今号でも、もう少しふれてみます。
作物に、化学肥料を施すことは、私たち人間に例えると、口から食事をしないで、点滴によって栄養を摂るのと同じです。
点滴療法は悪いことではありません。胃や腸で消化吸収できない程に健康を損ねた時に、栄養を摂る手段としては、有効な方法です。
でも、栄養は、可能ならば、ほとんどが有機物である「食べ物」を食事として、口から摂り、身体が弱った時でも点滴は、必要最小限度に止める姿勢は大切です。
点滴に比べて、食事はバランスのとれた栄養に富み、口から入れた食べ物は、人間の胃腸などで消化され、栄養として身体に吸収されます。
この課程で、消化酵素や胃腸での微生物の働きによって、消化吸収力や免疫力を高めるなどで、健康が維持増進されるからです。
更に、その食事も、イライラしながら食べるよりも、ストレスのない、なごやかな食事タイムを取ると、消化酵素の分泌も活発化し、健康に良いことは誰しもがご存じです。
余談ですが、マズくても「無農薬・無添加」・・・・・などとの神経質な生活姿勢は、健康には逆効果です。豊かな心で美味しい食事が大切です。
折角の「無農薬・無添加」よりも、ストレスの弊害の方が大きいからです。

有機栽培も同じです。作物に化学肥料を与えるのは、人間が、点滴で生きているのと同じです。点滴では、免疫力が劣り、少しのアクシデントで病気に罹ります。
作物も、化学肥料に頼って育てると、病害虫に弱く、農薬を欠かすことができません。
土に施した有機質は、土壌中の微生物によって分解され、また、土中の微生物を限りなく増やし、作物にバランスの取れた栄養素を供給して、病気に強い作物の体を作ります。そして、ミネラル豊富で美味しい農産物が収穫できるのです。
お米作りの場合にも、「米作りは、土作り」という言葉が昔からあるように、栄養(有機物)は、作物に施すのではなくて、良い土を造るための土作りのために施すもの。
良い土は、健康な作物を育み、健康な作物は、豊かな恵みをもたらす。という仕組みです。

化学肥料と農薬を組み合わせた「近代農業」は、収穫量も多く、労力も経費も少なくて済み、非常に効率的です。一方「有機農業」は、この逆で、経費もかさみ、非効率です。
でも、有機農業は、直接的な人間の健康に役立つだけでなく、未来の子孫のための地域や地球の環境を守ることにつながるという訳です。

投稿者 kurose : :2003年11月01日