通信H20年2月号(オーストラリア訪問)
寒 波 到 来
いよいよ本格的な寒波がやって来ました。
先号でもふれま
したが、今年の元旦は雪化粧だったものの、その
後も除雪機を動かす程の積雪はありませんでした。
で も、1月中旬より久しぶりに寒波が到来してくれました。2月9日の我が農舎のイベント「男鹿のナマハゲ・地吹雪体験と熊鍋」
の時期までこの寒波が続いてくれれば・・・・・と願っているところです。
ところで、これも正月号で紹介しましたが、先月末には、
オーストラリア在住のハンズ氏の依頼で、オーストラリアの野山を5日間レンタカーで走り回 ってきました。
オーストラリアでは、近年の異常気象の影響が顕在化して雨が降らず、小麦の国際価格が大高騰するほど大きな旱魃被害が出ています。
また、オーストラリア南部のニュー・サウス・ウェールズ洲に集中している稲作も水不足が続いており、今年の稲の作付けが10%
に止まったということも報じられています。
そこで、ハンズ氏の植林地での循環型稲作の可能性の調査に応えながら、
近年の異常気象がオーストラリア農業に及ぼしている様子が観察できれば・・・という思いで訪問準備を進めてきました。
でも、オーストラリアは、アメリカ本土と同等の面積がある巨大な国土。ハンズ氏が設定したクイーンズランド洲を廻るのが精一杯。
旱魃被害が拡大している稲作や小麦栽培の穀倉地域のニュー・サウス・ウェールズ洲などを訪ねる日程の余裕はなくなりました。
そのクイーンズランド洲も、洲といっても面積は膨大で、データーを詳しく調べていませんが多分日本全部よりも広いのではないかと思います。
上の写真は、ハンズ氏の案内で同州の農業地域の郡庁で、説明を受けているスナップと夕食会の写真です。
ここの首長は、たまたま女性であり、また農家の主婦だということと、訪問を申入れたハンズ氏がオーストラリアでは非常な「名士」
だったことの二つの原因と推察しましたが、夕食会に招かれるなど大変な歓迎を受けました。
オーストラリア農業調査概要
予想外! 広大な緑一杯の豊かな大地
オーストラリアを訪問することになったのは、デンマークの生家から莫大な資産を受け継いだ、
冒険家であり環境問題運動家であるハンズ(H)氏が「資産管理と環境運動を兼ねて所有している幾つかの植林地の中で、
循環型の稲作が実現できないか」と私に問いかけがあったことが発端です。
調査準備に入り、調べ始
めると、
豪州の稲作や小麦など穀物
栽培は、 南部のやや内陸部が中心ですが、温暖化による海水温度の上昇で、こ
の地域は雨量が年々減り、旱魃、
砂漠化に向かっているという情報が集まってきました。
農業と無縁だったH氏も、稲作は、利水や気候など適地選定の重要性を徐々に理解し、
植林と稲作が両立できる土地を自己所有の植林地外に拡大して探す必要性が判ってきました。
近年の異常気象はオーストラリアでは、海水温度が上昇したことで、沿岸部に雨が集中して、
内陸部が雨が降らなくなって旱魃砂漠化が拡大していると報告されています。
このため、南部穀倉地帯とは逆に、雨量が増加傾向にある北部クイーンズランド洲を先ず当たってみることになりました。
このクイーンズランド州地方は、オーストラリア稲作の発祥の地ではあるが、現在は稲作がまったく行われていないという問題や、
気温が高すぎるのではないかとい問題がありそうですが、この辺のところを優先しながら、稲作に使えるかどうか調査することにしたのです。
H氏は、 世界ソーラーカーラリーを一人で立ち上げ成功させたという、企画力、創造力、行動力など驚愕的な才能があり、
農業は専門外にもかかわらず、私たちの到着に先立って、利水関係、土壌気象関係、現地の制度や州などの意向、
農家や農業団体の意向や感覚の収集先、土地権利の取得方法など、的確な調査訪問先を選定して、受入準備を整えておいてくれました。
このように今回の訪問は、ハンズ・プランの検討が主テーマですが、
私が秋田で行っているお米作りについて考える時に役立つ示唆も幾つか得ることが出来ました。
これらは、今後折に触れご紹介したいと思いますが、今号は取りあえず掲載した写真を簡単に説明することで第一回の概要報告とします。

◎上の写真の左側は、クイーンズランド州の水瓶・バーデキンダムです。この地域は雨も多く「水不足に悩むオーストラリア」
のイメージとは全く逆。緑溢れる肥沃な大地が広がり、豊富な水、利水インフラもある程度整い、
さらに余剰水活用に向けた河川工事も進められていました。
上の右側の写真は、現地情報を集めるために訪ねたクイーンズランド州支庁の玄関。ワインやマンゴウなどのお土産を貰って喜んでいるところ。
(どの写真もダブルクリックすると拡大表示になります。)
◎中の写 真は、バーデキン川のデルタに広がる広大な穀倉地域。
この地域はほとんどサトウキビが栽培され、1農家当たりの経営面積は100ヘクタール、大きい農家は2000ヘクタール規模と広大で、
水利などの農業基盤もカリフォルニアと同等に整備され、現在、稲作は皆無ですが、利水、土壌の肥沃土、
気候など中短粒種の米作りの可能性もありそうです。
写っているのは息子の友基。バックは肥沃な大地に見事に育ったサトウキビ。

◎下は、地元の不動産業者に案内された放牧、植林、畑作、稲作の複合というハンズ・プランにも使える可能性がある3500ヘクタールの土地
(我が大潟村面積の3分の1の規模)の現場調査しているスナップ。・・・・・ちなみにこの土地の言い値は約7億円。
右がカリフォルニアから来てくれた田牧君。右から2人目がハンズ氏。右から3人目の太っているのが、
同州で農業資材や土地の斡旋を手広く行っている業者の担当社員。
投稿者 kurose : :2008年02月01日








