H20年6月号通信(栽培概要)

田植え順調に終了

 秋田は5月上旬まで雨がほとんどない好天に恵まれました。
 付近の農家は、ほとんどがビニールハウスで苗を育てていますので、気温は低くても太陽が照ればハウス内は高温になり、苗の生育が早くなって、田植え時期が例年より早くなりました。
 我が家は、例年だと田圃がぬかるんでレベラー作業は十分できませんが、今年はこの雨の少ない好天を活かして、田圃を平らにするレベラー作業を優先することにして、種蒔き時期を少し遅らせました。
 また、苗にも農薬を使わない対策として、10年ほど前から我が家では、ビニールハウス方式による苗作りを止めて、ビニールを張らずに露地にポリシートを敷き、苗箱を並べ、浅く水を張ることで保温するという「プール育苗方式」を行っているため、今年のように雨は少なかったものの気温が低い日が多いと、苗の生育は遅れ気味になりましたが、丈夫な苗に育ちました。

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今年最後の田植え圃場の代掻き作業(2008・5・28)鏡のように平らで光った田んぼになりました。

 この2つによって、付近の農家が田植えを終える5月下旬頃から田植えを始めました。
 種蒔きや田植えを遅らせて、レベラー作業に集中した結果、田圃がグンと平らになり、、また、田植え作業で一番困りものの、強風の日は少なく、順調に田植えを終えることが出来ました。
 今年は、次男・友基が米作りに参加して2年目、初年目の昨年とは大違いで作業手順にも慣れ、我が家の米作り30年余りの中で、一番満足できた田植えとなりました。
 でも無農薬栽培の本番はこれからの雑草対策です。今年の春先には、カモの除草を検討しましたが北海道や十和田湖で白鳥に鶏インフルエンザが発生したという情報で、今年は鴨の導入を見合わすことにしたところです。
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 田植え作業風景(2008年5月25日)黒瀬農舎無農薬圃場

 黒瀬農舎の「あきたこまち」栽培概要

 「提携米あきたこまち」の生産姿勢や栽培内容などは手作りのパンフなどでお伝えしていますが、今年のお米作り本番の時期に当たり、我が農舎のお米作りの主な特徴をあらためて紹介しておきます。
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種 子 と 育 苗

 秋田県の種子認定を受けて採種されたあきたこまちの種子を毎年購入します。 
  認定種子は予め種子消毒して配布されるシステムですが、特に無消毒指定で購入して、60℃10分間のお湯で消毒して、苗床や苗にも化学肥料や農薬は使用しません。
 有機質肥料を使うとカビがでたり、根に障害が出やすくなり、また、農薬を使わないと苗の病気も多く出ます。
 このため、苗床の温度を上げないようにビニールハウスを使わ
ずに露地で、また、苗床を嫌気状態にしてカビを防ぐために浅く水を張るプール育苗するなど長年失敗を繰り返しながら色々工夫して、やっと丈夫な苗が育てられるようになりました。

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種を蒔き、室で芽を出した苗箱をポリシーとを敷いた露地に並べて、有機肥料を施しているところ。その後浅く水を張って苗を育てる。
水を張る目的は、水を張ることで苗床を嫌気状態にすることでカビや病気を防ぐこと。霜や寒さを防ぐために水によって保温することの2つです。

本田の肥料や病害虫農薬

 食べ物の種類や量など日常の健康管理を怠ると肥満し健康を損ねる人間と同じように、お米も、収穫量を上げるために肥料(栄養)を多く施すと、病害虫の発生が加速度的に増加します。
 そこで、付近の慣行栽培よりも、収量を2割程度減らす栄養補給設計と、化学肥料を使わずに有機質肥料の微生物とミネラル効果で、稲を健康に育て、農薬を使用せずに作っています。
 有機質肥料にも種々のものがありますが、自家産の米糠、菜種油粕、有機資材の認証を受けたウズラの鶏糞や魚粉を一時発酵させた「放線有機」などの各資材のCN率を見極め、田圃毎の土質によって組合せや量をかえる工夫で、元肥に全量施して追肥は基本的に無施用です。  以上のようにバランスの好い食べ物を小食する人間の健康管理と同じように有機栄養で土壌微生物を増やし健康な稲作りをすることで、病害虫農薬は基本的に使用しないで済ませます。
 このように化学肥料や農薬を使わない栽培は、有機を科学する視点を持った長年の工夫や経験の積み重ねと、冷涼な秋田の風土という自然の恵みに助けられている点も大きいです。
 ただ、イネカメムシや稲糀(イナコウジ)による斑点米や黒褐色の米粒が混じることがありますが、味などには影響ありませんので、皆さんに、農薬を使っていないお米の印ということでご理解ご容赦をお願いしているところです。

雑 草 対 策

 一般に農薬撒布の目的は2つあります。
 一つは前述の収穫量を上げる目的の病害虫農薬です。
 もう一つが労力を減らす目的の除草剤です。
 病害虫農薬を使わないことは、稲を健康に育てて病気などに罹らないようにしたり、多くの収穫量を求めないことで、何とかしのげます。
 しかし、除草剤を使わない栽培は正に雑草との闘いで、有機栽培はこれが一番大変です。
 田圃を限りなく平らにして水を深く張ったり、代掻きを工夫したりして、雑草の初期発生を出来るだけ抑えますが、こうしてもその後放置すれば雑草まみれになって収穫は半作以下となります。
 そこで、除草機を1週間毎に4,5回掛け、あとは人の手による草取りです。
 我が家は7割の田圃が無除草剤栽培ですが、昨年の例では、この我が家分だけでも延べ500人余りの草取りのパートさんの力を借りました。
(残り3割の田圃には、毒性の少ない除草剤を1回に限って使っています。)
 この無除草剤栽培は「「特」あきたこまち」と栽培区分表示して皆さんにお届けしています。

以下に除草風景などのスナップ数枚貼っておきます。
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第一回目の機械除草風景(2008年6月8日)
今年は少し気温が低く草の発生も今のところは少ないようです。でもこれから気温が上がれば草も元気になり大変な時期に向かいます。
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上は黒瀬農舎の田んぼを訪れた消費者の家族。下は除草作業のおやつを田んぼに届けに来た孫(10ヶ月)たち。
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投稿者 kurose : :2008年06月02日