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15年11月/TPPと日本農業

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今年は、品質収量共に好く、感謝の秋でした。PDF版

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順調に進んだ稲刈り作業

今年の稲刈り時期は、後半に風雨の強い荒れた天気に遭遇し1週間ほど休戦がありましたが10月中頃に無事終えることが出来ました。
今年は冬に雪がなく、その反動でしょうか春先以降、集中豪雨や強風など全国各地に気象災害が多発したのですが、当地のお米作りの全期間を振り返ってみると、どうしたことか、台風の来襲も一度もなく、災害のない天候に恵まれた佳い年になりました。

我が農舎のお米をご利用頂き、全国各地からご支援下さっている皆さんのお心が天に通じて、今年の佳き恵を与えて頂いたのではないかと感謝しているところです。

また、お米の味など品質も、今年の新米は一段と良いように思われます。
昨年のお米も「特別に悪い」ということはありませんでしたが、昨年は、穂が出る時期までの長い期間、低温と長雨が続き、その後、一転して、収穫時期まで暑い干天が続くという「遅れた夏」でした。
この最期の仕上げの時期の有り余る好天の影響によって、平年並みを超える収穫量を得ましたが、デンプン形成に少し不都合があったようです。

ご飯の味は一般に「ねばり」「コクと風味」「口当たり」で、美味しいか、美味しくないかを判断するのですが、昨年は、成熟期の余りにもの好天続きの結果、「あきたこまち」の特性が崩れて「こしひかり」のようなご飯になったようです。
具体的には、デンプンが柔らかく、口当たりは悪くないが、腰のないベチャベチャ気味で、コクや風味がやや落ちる傾向・・・言葉を換えれば「にぎり寿司に一番向かないご飯」となったようです。

今年の新米は、幸いにも本来の「あきたこまち」の特性が出る天候に恵まれたようで喜んでいます。

 

TPP対策を名目にした集票のための財政投入が日本農業を破壊する。

少年(孫)と鴨 導入1週間目のカモ

少年(孫)と鴨 導入1週間目のカモ

TPP交渉は当初の予定よりも1年ほど延びて先月に合意を得ました。
このTPP合意報道では、ほとんどのマスコミが対局の意見を採り上げて分析しています。
その意見は、一つは「TPPで日本の農業はもう終わりだ。」という多数者意見。もう一つは少数者意見としての「この危機をチャンスと捉えて、政策トレンドに乗って農業の企業化、規模拡大や輸出、加工商品化を目指す。」という2つです。

しかし、私は、これらはどれもが、おざなりで実のない分析だと感じます。
日本の農業現場の実情は、TPPがどうあれ、疲弊極限状態です。
今年は、お米の価格が久しぶりに前年よりも5~10%高くなりましたが、それでも、以前から比べると4割余り下がった上、経費は上がり、一般的な手取り所得は8割減です。
数年前からの政策トレンドに乗って経営力が高くないのに、規模拡大に向かった農家は、農地の購入費や賃借料(小作料)がペイできず大弱りです。

また、ローソンやイオンが米作経営への参入を試みていますが、彼らの狙いは政権賛同姿勢の表明によって他の政策利益を得ることや、企業イメージの向上が目的であって、彼らの農業力で農場が成功する見込みは全くないと推察されます。

以前は10アール(1反歩)100万、200万円していた田圃は、今では買う人はなく、小作料も高い時期の4万,5万円が、今は無料か数千円。田圃を保有していれば固定資産税と水利費など土地改良費が1万円程度は必要ですから、先祖からの田圃を相続した場合には、売ろうとしても買い手がつかず、小作に出しても保有維持費が賄えないという、負の遺産を背負う時代です。

このように前掲の「農業はもう終わりだ。」は何もTPPが原因ではないのです。
同時に、極限状態まで行き着いた日本農業は、TPPのあるないにかかわらず、自然と生産構造の改革段階へと進み、意欲ある農業者が再構築する時代に向かう時が近づいたともいえます。

ところで日本農政の歴史を振り返ると、失政、失敗の連続です。
かってにおいても「国民所得が増えれば動物性蛋白の時代。牛を飼え。豚を飼え」という政策に乗った農家はほとんどが数年で経営破綻。
新規有望作目と囃したてられ花やレタスなどで躍らされた農家も経営破綻や健康破綻。

このように経営を知らない役人や政治家、農業経済学者が創った農政トレンドに乗って成功した例はほとんどなく、逆に「農政の逆が良い。」と時々の政策を笑う農家は生き延びたのが農政の歴史です。

あっという間に成長 4週間でカモは、こんなに 大きく成長します。

あっという間に成長
4週間でカモは、こんなに大きく成長します。

紙面が少なくなったので、最後に、日本農業の将来性や農政の在り方について少し触れておきます。

私は、本当の経営力を持った意欲的な農家の邪魔をしない農政が展開されるなら、次代にも日本農業はチャンと生き残ると思います。

そのキーマンは、教科書的で画一的な農政トレンドには一切乗らないが、時代変化のトレンドは的確に掴み、保護に頼らず自立心を持ち、仕事を通して社会貢献しようとする、まっとうな職業観を備え、決断し挑戦する行動力を持つ人材です。

以上のように今回のTPP合意は、安い海外農産物が輸入されることで日本農業が壊滅することが問題ではなくて、その後のTPP対策によって日本農業が滅ぶ危険を孕んでいると思われます。

具体的には、かつてのウルグワイランド対策同様に現政権も、小泉ジュニアを使ってTPP対策を名目にした集票策として、経営努力しない農家に合わせた補助金や所得補償などをバラマキ、農業の管理保護政策を再び強化することで、生産構造の改革が遅れ、また農業者の自立を妨げて、若い農業経営者の意欲の芽を摘むことです。

農水省は農地の保全などインフラ政策だけに特化して、元々経営能力がなく、また、自立心がないからこそ役人や農業経済学者になる道を選択した人種に、農業経営について口出しさせない制度改革をすることが日本農業を救う道だと思います。

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