18年3月/当地は雪がありません

秋田も今年は豪雪です。でも当地は雪がありません。

ウォーミングアップの除雪作業-1月も2月もほとんど積雪なし。折角準備した除雪機の保守を兼ねて住宅前を除雪作業。

2月も、全国各地から「大雪」の便り。 秋田も内陸部は平年より5割以上の積雪のようですが、秋田市や我が村など沿岸部は、今冬はほとんど「雪なし」です。

数年前より、夏場に、非常に狭い地域に集中した豪雨災害が多発していますが、雪もこれと同じになったようです。

「週末から大寒波到来で秋田全域は豪雪の見込み!」などの気象予報が出て、その日が来ると私たちの地域にも「豪雪注意報」や「豪風雪警報」が出る。・・・・予報通りに秋田新幹線やANAやJALが雪で混乱することが度々でした。しかし、我が村や秋田市街地など沿岸部には、雪はほとんど降らない。気温は低いが青空で太陽がシャンシャンと照る。

ところで、秋田内陸部の市町村は、この冬も、除雪発注予算が底をつき、追加予算の捻出に苦労していると報じられています。「雨が降れば桶屋が儲かる」の如く、雪国では「雪が降れば土建屋さんが儲かる」のです。でも、私たち沿岸部の地域では、雪が少なく、生活には大助かりですが、土建屋さんは大弱りです。

このような状況で、我が家では今年も除雪機の本格的な出番はありませんし、スノーモービルも雪が少なく孫を乗せ遊ぶことができません。
写真の除雪作業風景は、除雪機を引っ張り出すほどの積雪ではありませんが、バッテリー保護など機械の保守を兼ねて作業している様子です。

この除雪機も、もう一台の精米倉庫専用の除雪機も共に、新車なら100万から150万円クラスの中型機ですが、そんな予算はありません。20年以上前の年代物の中古です。
主要部品が腐っていない機体で、なおかつ数万円の予算内の銘機をヤフオクで探し、富山や新潟から遠路運んできて、ベアリングやミッションのギアーの錆び、固着など数日かけてレストア(restore)したまさに「愛車」たちです。

大雪が来れば本当は困りますが、でも、「愛車」たちには1メートル近い豪雪に挑みたい気持ちがみなぎっているようです。

お届け商品のご要望などは、改善・改良に生かします。ーその2

先月号の「切り餅」を焼いた時に網から垂れる原因について

その後もお餅の製造を頼んでいる技術者の皆さんと共に追及し、今後さらに蒸し加減などに注意すれば、大丈夫ではないかとの結論に至りました。この追求過程で明らかになった点を補足報告いたします。

①切り餅の原料米の品質が悪い場合は、焼いたときに軟らか過ぎて垂れる。それを煮ると直ぐに溶ける。また逆に、硬くて伸びない食感の悪いお餅に仕上がったりします。今回の切り餅を詳しく調べたところ、風味も好く、軟らかくよく伸び、煮ても溶けにくいという、品質の良い原料米の特徴が確保されており、原料米の品質の優秀性は再確認できました。

②切り餅を焼く場合の方法ですが、焼き魚と同様に、強火の遠火で昔のように炭火コンロで焼くのが理想です。これは焼く過程で、常に水分蒸散される効果のようです。

しかし、現代ではオーブントースターが一般的ですが、熱源が近すぎる機種を使う場合は、少し弱火加減で。また、最近「スチームオーブントースター」などの優秀な新機種が出ています。名前のようにスチームを掛けながら焼くのですから、パンには良いかも知れないが餅焼きには禁物。(必ず垂れる)・・・・・参考にして頂ければ幸いです。

「あきたこまち白米」の細米について

原料米の検査-細米や屑米、着色粒などを調査。昨年産のお米は、胴割れ米の混入率が、やや高そうです。

現在お届けしている「あきたこまち白米」は、 例年に比較して、少し細米(数分の1に砕けた米粒)の混入が多いようです。
(お心遣い頂いているようで、まだご指摘はありませんが)

細米の発生は、精米機の網や研削ロールなど消耗部品の交換不足や、未熟米(クズ米)の混入なども原因となります。
精米装置の点検調整を行ったり、未熟米の再選別を試しましたが、それでも、昨年産のお米は、例年よりも多めに発生することが時々あります。

その原因は、昨年の9月、10月が低温気味で、一本の穂の中で、早く収穫期を迎えた粒と、遅れた粒の差が大きい年でした。
この成熟のバラつきによって早く稔った粒は、田圃の中にある間に「過熟」になり、乾燥し過ぎて軽いヒビが入る、という「胴割れ現象」が発生。この粒が精米過程で割れたり砕けて「細米」となっていると思われます。

生育は田圃毎に少しづつ異なりますので、精米ロットによっては、細米が多目になることがあるようです。特に多い場合は、外すようにしていますが、どうぞご理解ご了承をお願いします。皆さまのご指摘は、以後の改善に生かします。お手すきの時は宜しくお願いします。

美味しいご飯に関連した一言

「農業の近代化・6次産業化」などのマスコミ報道が盛んですが「稲作経営に新規参入した大型農業法人が直営オニギリ店を首都圏などに積極展開」と、昨春から新聞TVが「優秀事例」として何度も取り上げ、囃し立てていました。ここの「売り」は、特別に選別した2.0mm以上の大粒の米粒100%を原料米に使う。ということです。素人の取材者は感激していました。でもこのようなお米は美味しいはずがありません。

品種特性により異なりますが一般に米粒は、1.85mm以上の粒が95%以上を占めるように選別されているのが普通です。

細米や未熟米の混入はゼロよりも、ほんの少し混ざっている方がご飯の食感が好くなるプラス効果を呼びます。でも、多過ぎるとべちゃべちゃ感が出てマイナスになります。

握り寿司に使うお米では、持ち帰り寿司の場合は、家庭で食べる美味しいご飯になる口当たりの好い原料米を、少し味付けを強めにするのが好い。一方、高級寿司の場合は、自己主張の少ないさっぱりしたご飯になる原料米(上質のササニシキを古米にしてから使う=ご飯にすれば不味いお米)が良い。と言われています。
・・・・・味って実に微妙であり、好みによっても変わります。実に奥が深く、難しく、そしてこの追求は実に愉しく、苦しいものでもあります。