日本人の主食「コメ」を考える

先日、「西友で中国産米5kg1,299円で発売」というニュースが流れ、さっそくこの週末から販売されているようです。
ネットを見ていると賛否両論あるようですが、消費者の方の「日本の米を買うべき!!」、「中国産米を売るような西友は不買運動をする!!」なんて声にはありがたく思います。
ただ、同じようなことを米農家自身が言っている…。これには大変違和感を覚えます。
また同時に、日本の農家を支えようとしてくれる消費者の方がいる中で、日本のコメ農家はその消費者の気持ちに少し甘えすぎなのかなぁ…とも思います。
「5kgでたった数百円安い程度で中国産米を選ぶなんて…」と言いますが、自動車や電気製品を作る現場では、数銭単位でコストを切り詰める努力をしている現場もあります。
そして、そのコスト削減と関連する部分もありますが、サラリーマンの所得の減少、賃金が安い非正規労働者の増加が問題となっています。
そのことがいいことだと思いませんが、現実として給料が下がっていることは事実です。
その中で、コメだけは高くていいのかと思うわけです。

「日本人の『主食』だから少々高くても安心できる(国産)米を」と言う意見もありますが、逆に『主食』だからこそ、「日本人がきちんと買える価格で提供しなければいけない」という面もあるのではないかと思います。
安くすることで再生産できず廃業する農家が増え、安定的な供給ができないとすれば問題です。また、安くするために品質や安全性を犠牲にすることも問題です。
ただ、安定供給や品質、安全性犠牲にせずとも、各農家の効率化、また抜本的な農業構造の改革による大規模化などによる効率化などで、消費者に応えられることがあるのでは、と考えます。

ちなみに、日本のコメ農家は、すべて大規模化、低価格化するべきと言うことではなく、独自路線で歩む農家がいることはいいと思います。
ただ、特に独自路線を目指すわけでもないのに、日本で作っていると言うだけで高価格を享受している農家も多数いますので、それならもっと努力して値段を下げるぐらいのことをしたらいいんじゃないかと思うわけです。

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