「攻めの農業」とは? 輸出に浮かれてる場合ではない。

最近、安倍首相がTPPに絡めて言ってる「攻めの農業」
一般的には「要は農産物輸出でしょ?」と捕らえられてますけど、実は農産物輸出はTPPに絡めた話題性のある話ってだけで、本質は別のところにあるように思ってます…。

■「攻めの農業」って何なの?


では、攻めの農業って何?と具体的に調べてみると 
-農産品輸出拡大策の強化
-農業競争力強化策
ぐらいしか出てこないので、現時点ではこの二つを「攻めの農業」と言うのでしょう。
農産物輸出は、ホントにできるの?なんて思ってる人たちも多いでしょうし、僕もその一人。
仮に輸出が増えても、日本農業を支えるほどの規模の輸出にはならないと思ってます。
まぁ、むしろ「農産物輸出」はTPPでお先真っ暗で閉塞感のある農業に夢を見させてやる程度の話(夢)だと思ってます。
逆に、農家にとって重要なのは「農業競争力強化策」の方です。
■農業競争力強化策とは?
あまり具体的な中身が見えてないのですが、みずほ総研が「農政に求められる基本姿勢」というレポートを発表しています。
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/pl130314.pdf
ここあたりの情報や、新聞などの情報を総合すると、農業競争力強化策と言うのは「規模拡大や企業参入による効率化」、「六次産業化」ということではないか、と思ってます。
そして、「規模拡大や企業参入による効率化」を容易にするための、農地法改正などが必要、できるかぎり規制を緩和する事で、やる気のある農家の規模拡大や大企業の農業参入を促進させる方向に向かうと考えられるのです。
また、みずほ総研のレポートによれば、
-農業の保護策と競争力強化策の双方が必要だが、今後の脳性は後者により大きなウェイトを置くことが重要。
-保護策については、農業の競争力強化に対する負の効果や財政負担を最小限に抑えることが求められる。
となっています。
つまり、保護のための補助金は減らす、特に競争力強化するため、規模拡大などするのに邪魔な生産調整や小規模農家への補助金は減らす方向で、ってことなんだと思います。
結局、「農業競争力強化」と言うのは、既存日本農業の改革であり、既存の農家にとっては、コストカットや規模拡大などの効率化を求められる厳しい内容なわけです。
もちろん、TPPや政策(攻めの農業)に関係なく、今後農家が生き残るためには、改革が必要ではあるし、農家も改革に取り組まなければならないことだとは思います。
ただ、そのような痛みを伴う改革も含まれるのが「攻めの農業」であるという点が意図的に伏せられているように感じますね。。。

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