机上の空論。

今度、秋田の食に関するシンポジウムに出させていただくことになりました。
先日、シンポジウムの主催者さん、進行役の方と事前の打ち合わせをする機会がありました。
そこで、「農業が生き残るためには?」と言うような話もあったのですが、その進行役の方と話してて一致したのはよくある「高付加価値の差別化」と言う話は『机上の空論』だと言うこと。
机上の空論と言うのは多少言い過ぎですが、高付加価値化がすべての解決策には成り得ないのです。
高付加価値商品は、確かに単価も高くなり利益率も上がり、そして他社との差別化もできます。
ただ、残念ながら高付加価値商品のマーケットは大きくありません
ほとんどの人は高付加価値ではなく、お手頃価格でそこそこの品質の農産物を求めているのです。
1軒の農家や農業法人が高付加価値戦略を取るなら成功する可能性はじゅうぶんにありますが、秋田県の農業全体が、高付加価値農産物のマーケットに行くには無理があります
従って、秋田県の農業をどうするか→高付加価値農業、と言うのは完全に机上の空論でしかありません。

今回話をさせて頂き、あらためてそんな点を実感したわけですが、進行役の方もそのような理解をしている今回のシンポジウム。
単に机上の空論で話をするのではない面白い内容になるのでは、と期待しています。
(私の話はあまり期待されても困りますが・・・)

日記・雑記の最新記事8件