地方における地産地消のジレンマ

少し前から(だいぶ前かも)、地産地消という言葉が流行っている。

域で生したものを、域で費するという地場産農産物を食べようということ。

しかし、地方にとって、地産地消は『諸刃の剣』

地産地消という言葉が浸透してから、学校給食で地場産の食材が優先的に使われたり、レストランなどでも県内産の野菜の使用が増えて「地元の野菜を使っています」との表示が増えてきている点は、地産地消の良い点である。

しかし、一方で問題もある。

秋田で作った農産物を、すべて秋田で消費していては、秋田の経済は成り立たない。
農産物を県外に売って稼いだお金で、県外で作られている(秋田にはない)工業品、農産物などを買うことで秋田県民の生活は成り立つ。

そんなわけで、秋田の農産物はせっせと県外に出荷しないといけないけど、その際に、秋田以外の地域において『地産地消で地元のもの優先ですよ』と言われてしまうと、秋田の農産物には障壁となってしまう

まぁ、実際そんなケースが他の場所では起きてきているとか・・・。

食育はもちろん、観光面でも地元の食材を振舞うのは良いことだし、理念的には地産地消と言うのはとっても良いことだと思うけど、大都市から距離がある地域での農業にとってはちょっとジレンマ的。

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