地震と農業

津波被害の農地、3県で2万ヘクタールに 農水省推計
農林水産省は23日、東日本大震災による津波の被害を受けた農地が岩手、宮城、福島の3県で約2万ヘクタールに達するとの推計を示した。対象3県の全体の農地面積は約44万ヘクタールで、被害面積は約5%に相当する。海水をかぶった田畑は塩分を除去する処理をする必要があり、直ちに農業を再開するのは難しい。(後略)
出典:日経新聞 2011/3/23 20:28

上の数字はあくまでも津波の被害である。
聞くところによれば、岩手、宮城、福島の津波被害がなかった内陸側でも、地震によって水路、排水路がガタガタになった農地がたくさんあると聞く。
まずは不明者捜索、避難者の生活が優先であり、現在は調査もされていないだろうが、これから調査が始まれば、ますます被害面積は広がるだろう。
東北のコメ作りは間もなく始まる。
田植え時期は5月半ばぐらいだろうが、田起こしや、苗作りは4月の初めから。

仮に数か月後に少しずつ田んぼの復旧が始まったとしても、「復旧したから夏に田植えだ」と言うわけにはいかない・・・。
まして、今の現状では、住むところなどの生活再建が先で、田んぼの復興作業はまだまだ先になるだろう。
さらに、復旧作業が始まったとして、塩の被害を受けた田んぼが使えるようになるには、どの程度時間がかかるんだろうか・・・。
避難所生活が終わったとしても、農家が仕事を再開させ、軌道に乗せるには数年単位での長い年月がかかることになるのだろう。。。

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我が家は、産直での宅配以外に、生協のような宅配・共同購入団体にもお米の出荷をしている。
その団体から、今回の地震で被害を受けた生産者への復興支援基金の案内があった。
実は、我が家も平成5年の台風による塩害の際、田んぼによっては収穫量が半減以下となるような被害を受けた。
(当然、今回の地震と比べればかすり傷程度の軽微な被害である)
それに対し、その団体、そして生産者や消費者会員から集めた、相当な額の義援金を頂いた。
今回はそのお返しではないが、父と相談の上、僅かであるがカンパをさせてもらった。
甚大な被害からすれば本当に微力かもしれないが、少しでも力になれればと・・・。
また、少ししか出さない側が言うことではないかもしれないが、金額の多寡ではなく(当然多いに越したことはないが)、
応援している生産者、消費者がいるという、そんな気持ちも一緒に伝わり、少しでも被災した生産者の心の支えになればと願う。

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